『まじめでなければ、いいものはできない』
日駒らしさをいつまでも大切にする。
創立以来大切にしてきたことは、生徒に向き合うときに私たち教員が発する熱です。これが、日駒教育の根源です。私たちが長い間、ものつくり教育を通して推進してきたことは、「まじめでなければいいものはできない」という事実の確認です。
実は”いいものをつくりだす”ためには、時間を守る、気持ちよい挨拶をする、服装を整える、整理整頓をきちんとする、などの基本的な生活習慣が非常に重要になります。さらに、どこまでも良いものに仕上げようとすると、自分に厳しい姿勢を貫くことが大切になる。しかも、ものつくりは多くがグループ作業になるので、周りとときには厳しく議論する、また仲間とできる限り優しい気持ちで接しながら、全員でよりよいものに仕上げていくことが必須になります。
つまりこれが「人柄を育む」ことになるのです。教員の発する熱はものつくり教育だけでなく、あらゆる学校生活を通して基本的生活習慣を身につける原動力になります。人柄を育むことは、今でも日駒の根本精神、日駒の文化として、守り育てていかなければなりません。
さて、学習面でも、私たちは日駒の文化を大切にして、長い間、あらゆる学力レベルの生徒を応援する姿勢で生徒に向き合ってきました。
高校生時代は、まず”圧倒的な基礎学力の養成”を目指すことが最も大切です。この”圧倒的な”という言葉の中に、私たちの思いを込めています。基礎学力の養成は全ての基本です。その基礎学力をしっかりと着実に自分のものにした上で、大学進学指導に繋げていく。
今では日駒は進路指導部を中心にした大学進学支援で難関大学への合格の道筋は整っています。また、最難関大学の合格を確実にする『日駒光風塾』も最強の大学進学支援システムとして成果を積み上げてきました。
これから、日駒は、大学進学支援の充実だけでなく、時代に合わせた教育にも一層積極的に取り組みたい、と考えています。
ただ、私たちがもっと大切なことと考えているのは、日駒らしさ、日駒の文化の継承です。特に人柄を育むことについては、私たちは高校の三年間だけでなく、一生かけて育てていかなければならないことではないか、と考えています。
つまり人柄を育むのは生徒だけでなく、教員自身も生涯をかけての取り組みになる。生徒諸君への指針であるとともに私共教員一人ひとりの生涯の指針でもありたい。そのようにして、教職員みんなで教育運営に取り組んでいきたい、と願っているのです。
校長 大塚 勝之