皆さん、こんにちは。前回の天野工業科長の応援メッセージから引き継ぎました、進路指導室長、国語科の竹内です。今年度は高校3年普通科特進コースS組を担任しています。
新型コロナウイルス感染による災禍は猖獗を極め、皆さんは、不安な日々を過ごしていることと心中を察しています。
我々教職員は、四月から新入生として、あるいは、一つ上級の学年として生徒の皆さん一人ひとりと向き合えることを楽しみにしていましたが、コロナウイルスの感染拡大によって阻まれてしまいました。今はこの限られた状況下でできる限りの支援を一生懸命していきますので、不安なことや疑問なことがあれば、迷わず担任の先生に相談してください。
さて、私からは在宅を余儀なくされている皆さんに、取り組んでほしいことを一つ挙げたいと思います。それは「読書を通して言葉と向き合うこと」です。本校は数年前から日駒新教育構想における柱の一つである国語教育の一環として、本校独自の読書教育「Active Reading program」(通称ARP)を実施しています。言葉は私たちの心そのものです。私たちは話すときにはもちろん、考えるときにも言葉で考え、その考えを基に行動します。そのため、語彙が豊かになり、正しい日本語を使っていれば、思考力や人間性も豊かになっていきます。豊かで正しい言葉は、日常の会話とともに読書によって獲得されます。私たちは物語における主人公の冒険を追体験したり、評論文で先人の知恵を学んだりすることで、豊かな感性や幅広い知識、語彙を得ることができます。これを機会に読書の習慣を身につけ、言葉としっかり向き合ってほしいと思います。
それではどのような本を読めばよいのでしょうか。読書は多読が原則だと私は思っています。特にまだ読書の習慣がない人は、難しいことは考えず、興味関心のある本をどんどん読み進めていくのがよいでしょう。一方、読書の習慣がすでに身についている人はこれを機会に難しい本を精読することもお勧めします。難解な評論文、政治、経済、哲学等の専門書をじっくり読むことは、高校卒業後に必要な力を身につける一助となります。
依然、状況がどのように展開していくのか予測することは困難ですが、本日お話した読書をさらなる成長のきっかけとしてもらえれば幸いです。ともにコロナに負けずに前進していきましょう。